I'm sorry. In Japanese only.


2007 IRL Rd.16 Detroit 観戦記 by Umi



デトロイト

デトロイトといえば、自動車産業が真っ先に思いつく大都市。 ヒューロン湖とエリー湖を結ぶデトロイトリバーに面しており、 川の向こうはカナダのウィンザー。 デトロイト・メトロポリタン空港はノースウェスト航空のハブ空港であるため、日本からも直行便あり。 空港は巨大で、ターミナル内にモノレールのようなPeople Moverが走り、 日本語表示も多く、あまり困らない。 ユナイテッド航空利用の私は、ノースウェストとは違うターミナルに到着。 これがNWのターミナルとは全く違い、驚くほどショボイ感じ。 (08年に新ターミナルができるらしい。)

空港からはタクシー(20分ほど)でダウンタウンに移動。 ご存知の通り、自動車の街といわれ、 GM、フォード、クライスラーなど主要自動車会社がある都市ですが、 ダウンタウン中心部は非常に治安が悪い。 タクシーに乗ってダウンタウンに突入した途端、 廃墟ビルがやたら目に付き、昼間でも街に人影が全く見えない。 行く前に友人に聞いていた通りでした。

それでもましと思われる、GM本社隣のCourtyard Detroit Downtownに宿泊。 GM本社と同じビルにあるDetroit Marriott Renaissance Centerや、 People Moverという高架の無人鉄道の駅にも、屋内でつながっています。 屋内通路を歩くときでも、向こうから誰か人が歩いてきてすれ違う時などは、 かなりドキドキもんです。



ベル・アイル島のストリートコース

Detroit Belle Isle Grand Prix 公式サイト

デトロイトリバーの中州となるベル・アイル島にある公園内の道を使う、 2.09 mileのストリートコース。 1999年-2001年にはCARTが開催されていたため、CART出身者の何名かは走行経験あり。 ダリオ(99年)とエリオ(00年、01年)が優勝している。

今年の一般客のアクセス方法はシャトルバスのみ。 ダウンタウンや、郊外のいくつかから、会場までの往復(5ドル)です。 決勝後は、帰りのバス待ちが長蛇の列。1時間近く待ちました。 タクシーが楽かもしれませんが、帰りは島を出てからでないと呼べないので、 かなり危ないと思います。

イベント中、ホテルのロビー階に、デトロイトGP紹介のボランティアさんがいました。 ボランティアさんは、会場内外でおそろいの黄色いTシャツを着ていました。 全員がとても親切な方々でしたが、 チラシを見ても彼女に聞いても、始発バス停の詳しい場所はわかりませんでした。 結局、ダウンタウンのFox Townという劇場や野球場がある地域に、バス停がありました。 私が宿泊したホテルからはPeople Moverを利用し、 Fox Townまで行き来しました。 多分、ホテルからそれほど遠い距離ではないですが、 昼間でも人を見かけない、やばい感じが漂う街なので、 短い距離でも、できるだけ歩かない方が無難です。 People Moverの料金は50セント。自販機に1ドル札を入れるとトークン2枚が出てきます。 毎回、警官が乗っていました。それほど治安が悪いというわけです。

Fox Townからベルアイルまでは、バスで10分弱。 ターンが14、1周2.09マイル、ストリートならではのコンクリートあり、継ぎはぎありの ものすごくバンピーなコース。 普段、この公園に来たらかなり怖そうですが、 レース期間中の会場内は大丈夫です。 通常通り、入場時にかばんの中のチェック。 場内では、ホスピタリティエリア(ドライバーのモーターホームが並んでいる所) 周辺などは特に警備が厳しかったです。 また、チケットを見ても種類が見分けづらく、 「あなたのチケットでは、ここに入れないはず」と間違われたりもしました。 場内整理などのボランティアは、たくさん居たと思います。

初日(金曜)はGeneral Admissionは要りませんでした。 夏休み最後の金曜ということもあり、家族連れでかなり賑わっていました。 土日の2日間のGeneral Admissionが40ドル。 土曜日などは、かえって金曜よりすいていたかも(ただじゃないから?)。 パドックに入る時は、金曜でもPaddock Pass(3日間で60ドル)が必要です。 2年前のワトキンスグレンでのパドックパス売切れを見ているので、 今年も事前にネットで注文し、Will Call(現地引換)にしました。 会場入口のチケット窓口で購入&引換ができます。 また、パドック入り口付近にも、パドックパス専用購入窓口がありました。

会場入口を入ってすぐに、IRLグッズやALMSグッズ、各チームの販売エリアがあり、 先に進んでチケットと荷物チェックを受けた後に、コース上の陸橋を渡り、 コースの内側にあるエリアに入ります。 ここにはキッズゾーン、ライブステージ、シボレーのブースなどがあり、 3日間とも夕方まで賑わっていました。

パドックは、ピット裏の位置にありました。 併催の、ALMSのパドックも一緒です。 ストリートコースなので常設ガレージではなく、 各チームのトランスポーターが整然と並んでとめてあって、 トランスポーターからテントを張って、その下で作業をするタイプ。 CART時代は舗装されていなくて、泥だらけだったとのことですが、 今はコンクリートが敷かれ、整備されて快適でした。

スタート・フィニッシュライン周辺のスタンド席は、 決勝日はほぼ満席に近い感じ。 金曜、土曜と観戦して色々考えた末、土曜夕方に決勝日のメインスタンド席チケットを購入。 ピット側のほぼ中央部のスタンド席から、決勝を観戦(決勝日のみで60ドル)することにしました。 私の席の目前と真後ろには大画面スクリーンがありましたが(だから高いのか・・・)、 数が少なく、しかも画面が小さめなので、 スクリーンの見えない席では、レース概要が全くつかめなさそうです。

各チームのホスピタリティやモーターホームは、かなり離れた所にありました。 今回は、移動に使うゴルフカートの数が少ないらしく、 ほとんどの関係者は、ホスピタリティ-パドック間を徒歩で移動していました。 暑いし、結構大変そうでした。 ドライバーは、いつもどおりバイクでブ〜ンって感じでした。




サイン会

ライブステージのあるエリアで、土曜日にサイン会がありました。 ドライバーが4-5人ずつで1グループに分けられており、 グループごとにファンが列を作って並ぶ、という方式。 サイン会少し前に会場に行くと、既に異常に長〜〜〜い列が1列できていて、 どんどんそこに人が並んでいって、みるみるうちに長くなる状態。 前方に詮索に行ったら、その列はダニカがいるグループの列でした。 現地でのダニカ人気は、思った以上にすごいです。日本以上ですね。 AGRグッズ販売車は、ほぼダニカ関連グッズ。 ダニカTシャツを着ている人が、男女を問わず多いこと。。。 他のグループは、ダニカの列に比べると1/3-1/4くらい?の長さ。 ダニカと同じグループにライアン・ハンター・レイがいて、サインが欲しかったのですが、 そこに並んだら他の人の所に行けなくなりそうだったので、 まずは、スコットのいるグループに並びました。

スコットの隣には、隣のグループではありましたが松浦選手がいました。 03年ナザレスに行ったときに、当時フォーミュラ・ルノー参戦中の松浦選手が、 金石年弘選手と一緒にIRLを見に来ていて、初めて写真を撮らせていただきました。 それ以来、毎年アメリカでお会いするので、覚えてくださっているようです。 列に並んでいたのを見つけてくださり、少しお話できました。 最終戦シカゴランドでIRLデビューを果たした武藤選手も、 サイン会で松浦選手の所に来ていました。 まだファンとの応対には、あまり慣れてないかな?

スコットの列に並んでいたとき、前にいたアメリカ人男性に、 私にカメラを託して「サインもらった後に撮ってくれる?」と頼まれました。 了解して、いつ撮るのかなぁ?と思っていたら、 サインを全ドライバーからどんどんもらって、カメラを忘れて、どこかに行ってしまいました。 私がサインをもらうのは、写真を撮ってからにしようと思っていたのにぃ〜、 と思いながら、スコットに「ダリオの前で、確実にフィニッシュね〜」などとお話しながら 写真やグッズにサインをもらいました。 他のドライバーからも、以前撮った写真を出してサインをもらい終わったところで、 先ほどの男性が戻ってきました。 「ごめん、ごめん。すっかり忘れちゃった。」 舞い上がっちゃって、忘れちゃったんでしょうね。良くあることです。

スコットの後には、ライアンの列に並びました。 まだまだ長蛇の列。途中、係員に「並んでいても、時間制限でもらえないかもしれない」と 何度も警告され、別の列に並びなおすファンもいましたが、 私は並び続けていました。 ライアンは02年にアトランティックに参戦していて、 ロジャーのチームメイトだったことから注目していました。 その後、CARTにステップアップ。 kanakoちゃんが観戦に行った03年サーファーズパラダイスで優勝し、 写真を撮ってきてもらっていました。 (kanakoちゃん、ありがとう!!) ライアンは今季途中からの抜擢にもかかわらず、 とても良い走り。 サイン会で、CART時代の写真を差し出したところ、 「行ってたの?」と聞かれ、「友達が行っていました」と答え、 サインをもらってきました。 優勝したレースですから、印象深いレースだったはずです。 翌日朝、パドックで会った時にカメラを構えたら、ニコッとしてくれました。 左の写真、最終日のためTカーは片付けにかかっているので、 トランスポーターの扉が全開で中が良く見えていますね。

IRL全ドライバーのサイン会とは別に、 チームグッズ販売のトレーラーで、 ペンスキーとターゲットのドライバーがサイン会をしていました。 ペンスキーは2日目の夕方、ターゲットは決勝日のお昼頃。 購入したグッズにサインをしてもらえるというもの。 私も、サイン会前にTシャツを購入し、並んでサインをもらいました。 サインをいただいたTシャツは、Memorabiliaに掲載中です。




こんな方々も見かけました


今回は珍しくAmerican Le Mans Series(以下ALMS)併催ということもあって、 なかなか会えないドライバーや、懐かしいドライバーを見かけることができました。 IRLに参戦していたライアン・ブリスコー(写真左)、 スコットのピットやトランスポーターにもよく顔を出す、ステファン・ヨハンソン(写真中央)。 minoriちゃんが応援しているアラン・マクニッシュ(写真右)。 懐かしいヤン・マグヌッセン。 ダリオの弟、マリーノ・フランキッティとブライアン・ハータは、 IRLのセッション中にもAGRのピットにしょっちゅう来ていました。 エイドリアン・フェルナンデス、ルイス・ディアス、ガイ・スミス、ミカ・サロなどもいたはずですが、 サイン会にも行けなかったので、残念ながら見かけることができず。 IRLメインで行ったため、ALMSを追いかけるには手薄になってしまいました。

私が木曜日夕方にホテル到着直後、ホテル入り口でライアン・ブリスコーに会いました。 ALMSは木曜からセッションが始まっていたはずなので、 セッション後にホテルに戻ってきたところでしょうか? レイホールのALMSチーム関係者も、同じホテルに泊まっていたようでした。

ヨハンソンは、01年CARTモントリオールや05年IRLワトキンスグレンでも、 スコットのピットに来ていました。 スコットをニュージーランドからアメリカに呼び寄せて、 インディライツのヨハンソンモータースポーツで走らせた事もあるし、 その後も、アドバイザー的な関係のようです。 ヨハンソンは今回も、私服に着替えてからIRLのセッション中に見に来ていたのですが、 いろんな人に話しかけながら握手、握手。 さすが、顔が広いんだなぁ〜と思っていたところ、 私の所にも来て「楽しんでる?」と言いながら、ヨハンソンから手を差し出して、 握手を求めてきてくれました。ははは。 私なんかに握手しにきてくれたことにも驚きましたが、 みんなと握手してるんだね。



優勝争いは、最終戦に持ち越し




最後から2戦目、事実上、ダリオとスコットが優勝争いをしているという状態で、 IRL初開催のデトロイトに乗り込みました。 この二人のメディアの注目度がとても高かった。 ピットは先頭(出口寄り)から、スコット、トニー、ダリオの順だったので、 お互いのピットの様子が良く見えました。

初日プラクティスから予選まで、速い車の印象は大体同じ。 エリオがダントツ速い。その後ろにダリオ、スコット、トニーという感じ。 予選でライアン・ハンターレイが5位に入ったのが凄かったですね。 幅が狭いコースとピットロードで、レースはどうなるかな?と 思って、楽しみにしていました。

ところで、2日目の朝のプラクティス3。 2グループに分けて行われていて、初めのグループでスコットが走り始めたので、 スコットは1グループ目なんだ、と思いきや、 2グループ目になっても、ピットから出て走り始めた。。。 なんで?????? そのまま、2グループ目のセッションを最後まで普通に走って終了。 あとでグレニス(ママ)に聞いたら、初日のプラクティス2で、 エリオとぶつかってしまい、一生懸命ピットで直してたけど間に合わずに、 そのセッションをほとんど走れなかったことから、 救済措置としてプラクティス3は全部走れたとのこと。 そんなことがあるんだぁ〜と、ちょっとびっくり。 ちなみに、そのプラクティス2でぶつかった後にピットに戻ってきた時に、 スコットは手でエリオの車の動きを説明していました。 セッション後には、エリオがスコットのピットに来て、 エリオ、スコット、ステファン・ヨハンソンで話をしていました。

レースは、色々と展開があって面白かったです。 初開催、道幅の狭さと抜き所の少なさ、路面の悪さもあって、 残念ながらクラッシュ、リタイアも多かったですが、 全般的にピット戦略が結果に大きく影響しました。 レース中、何度もイエローになり長引いたため、 時間制限でいつチェッカーになるのか、 ハラハラしながら大画面の情報を見ていました。 このままだと、トニーの(上の写真)優勝、スコット3位、ダリオ4位でチェッカーと思っていたところ、 最終ラップで ガス欠になった2位走行のバディ・ライスとスコットが接触しスピン。 そして、ダリオにも接触し、スコットはそのまま車を動かせず8位。 ダリオは何とか走り出し、6位フィニッシュ+ラップリーダー。 結局は、ここでタイトル獲得者が決まることはなく、 最終戦へ持ち越し。最終戦で勝ったドライバーがタイトル獲得、 という状態になりました。

優勝したのはトニー。 2位は、途中クラッシュに巻き込まれたダニカが入り、 3位には、レース中かなり順位を落としてしまっていたダンが入った。 バディもガス欠まではかなり頑張っていたし、 ライアンも車のトラブルまでは速かったので、 いつものIRLのレースとはずいぶん違う展開でした。 ダニカが途中でラップリーダーに立ったときと 最後に2位が確定したときの、観衆のざわめきは凄かった。 どこからともなく湧き上がってくる、 低音の地響きと高音の金切り声が混じったようなざわめきでした。

シーズン後半は、スコットが得意コースでダリオを徐々に追い上げ、 その後は、お互いに得点差を最小限にキープし続け、 また、トニーも猛烈に追い上げてきました。 ご存知の通り、最終戦のチェッカーまでわからないガチンコ勝負で、 ダリオがチェッカー、そのままタイトル獲得となりました。 お陰で、シーズン中はとても楽かった〜。

ダリオ、INDY500優勝とタイトル獲得、本当におめでとう。
スコットには2008年に期待!楽しいシーズンになりますように。




番外編:◎TARGET◎でお買い物

レース観戦の翌日、TARGETに行きました。 ご存知の方も多いと思いますが、チップ・ガナッシチームのメインスポンサーで、 日用雑貨、文具、服、靴、薬などがある、 アメリカのスーパーってところでしょうか?

季節柄、ハロウィングッズがあって、目を惹きました。 電気をつけるとハロウィン関連の絵が浮かび上がる懐中電灯を、 友達のお土産で買ってきました。かわい〜と好評でした。

飲料売り場のエナジードリンクエリアでは、 日本でも売られ始めたレットブル、 以前パンサーレーシングのスポンサーにもなっていたロックスター、 そして、フルスロットルなるものも見つけてしまいました。 試しにフルスロットルを買って飲んでみましたが、かなり薬くさい炭酸飲料でした。。。

また、多量のカード売り場の脇に置いてあった、ターゲット・ギフトカード。 レジで好きな額をチャージして、ギフトカードとして贈れるようにできています。 こちらも何種類かを、お友達のお土産用に買ってきました。 ターゲット犬のぬいぐるみが売ってたらいいなぁ、と思っていたのですが、 残念ながらありませんでした。



最後に

ダウンタウンは危ないから気をつけて!と、色々な方々にご心配いただきながらの観戦。 ここ4,5年旅行トラブルも多く、 毎年、海外旅行保険にお世話になりっぱなしだったのですが、 今年はトラブルらしいトラブルもなく、無事に日本に戻ることができました。

現地でお会いした方々、留守中にもここに来ていただいた方々、 本当にありがとうございました。
そして、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
今年も私が個人的に感じたことばかりを書いてみたのですが、
現地の様子がすこしでもわかっていただければ、 また、観戦を考えている方のお役に立てれば、幸いです。




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