I'm sorry. In Japanese only.


2008 IRL Rd.15 Infineon 観戦記 by Umi



インフィニオン レースウェイ

Infineon Raceway 公式サイト


以前の名称Sears Point Racewayの方が馴染みがある方もいらっしゃると思います。 その後、インフィニオンテクノロジーがスポンサーとなり、現在のInfineon Racewayに改称。 アメリカ西海岸のサンフランシスコから、車で北へ2時間弱。 さすがに公共交通機関では行けません。 ホテルは周辺の町にあるので、早めに手配すれば確保できます。 Novato、Sonoma、Fairfield辺りは便利です。

カリフォルニアなので雨の心配はほとんどなし。空気がかなり乾燥しています。 小高い丘の東側斜面を利用して作られたロードコースは、 Highway37を西に進んで行くと、かなり遠くからでもコース全体がよく見えてきます。 2年前に初めて行った時には、車を走らせながら前方の斜面にロードコースを見つけて、 かなり興奮しました。

場内は広く、アップダウンも激しい為、無料巡回バスが走っています。 ぼろいバスから新しいバスまで色々走っていて、 ぼろいバスだとすぐに車酔いしそうですが、かなり便利です。 ルートが色々あるので、場内マップで確認してバス停で待っていれば、5-10分毎には来ます。 バス停が無くても、「あの辺で降ろして下さい」と頼んでおけば止まってくれます。

今年もチケットは事前に予約し、Will Call(現地引換)にしました。 今年は、もてぎでダニカが優勝したお陰で、 もてぎ直後に「ダニカ優勝記念、期間限定・指定席を買えばパドックパス無料キャンペーン」 をやっていたのを見つけ、通常$50のパドックパスが無料に。 即購入しました。(電話のみの受付でした。) ダニカ、勝ってくれてありがとう。 チケットは、Gate1を入ってすぐ左のWill Call窓口で引換ができます。

General Admission, Reserved seat($45)を購入。 指定席は、Turn9前(シケイン付近)の上段にしました。 2年前に予約したときに、レースウェイの方のお勧めされた席で、 ここだと、ほぼ全コースが見渡せ、 Turn7から下ってくる車を正面から見れ、 シケインでのパスシーンも見ることができます。 パスシーン増加を目論んでTurn7直前のコース改修をしたようですが、 パスには全く役立たず。 相変わらず、とても抜きにくいコースです。

パドックは、ピットの後ろ半分の裏の位置にあります。 (ピット前半分には、エリオが優勝後に飛び込んだグランドスタンド設置されています。) 常設ガレージがあり(左写真の左側)、その向かいに、 各チームのトランスポーターが整然と並んでとめてあり(左写真の右側)、 行き来をしながら作業する感じ。 併催のインディライツのパドックも、IRLチームの奥にありました。 こちらはガレージは無く、トランスポーターを並べてテントを伸ばしてガレージにするタイプ。

チームペンスキーのトランスポーター位置が、少しガランと開いていました。 いつもなら銀色に輝くトランスポーターが3台くらい、 隙間なくぎっちぎちに並べて停めてあるのに、何か違和感。 後で、パソコンで情報チェックをしたら、 どうやら、インフィニオンに向かう途中のトランスポーターが、 Highway走行中に火災に遭い、1台丸ごと全焼。 レースカー2台と機材が消失してしまったとの事。 そんな事は全く知らず、1日目を過ごしていましたが、 そう思って2日目に見てみると、ピットの設備も少し足りない。 そんなこともあるんだなぁとショックを受けつつ、 それでも好調なペンスキー2台には、 ただならぬ力を感じました。

各チームのホスピタリティはグランドスタンド裏に、 モーターホームは、グランドスタンド裏の坂を登った所にありました。 いつも通り、関係者はゴルフカートで、 ドライバーはバイクでブ〜ンと移動でした。




サイン会

グランドスタンド下で、土曜日にサイン会がありました。 ドライバーが4グループに分けられており、 グループごとにファンが列を作って並び、 そのグループのドライバーのサインを次々にもらっていく、という方式。 IRLドライバーと、IndyLightsドライバーが両方参加していました。

サイン会少し前に会場に行くと、相変わらず異常に長〜〜〜い列が1列あり。 当然ながらダニカがいるグループの列でした。 ここの列に武藤選手もいましたが、列の長さに初めから諦め。

まずはスコットの列に。 スコットは初めにサインをもらえる位置にいたので、 US-Racingのウィナー当てクイズでいただいた写真をA4に引き伸ばし、 これにサインをいただいてきました。 要するに、全部スコットが優勝したときの写真なのですが、 わかってるのかわかってないのか、相変わらず淡々とサインをします。 他のドライバーは結構じっくり見入ってくれるんだけどなぁ。

スコットのほかには、ダン、バディ、ダレン、タウンゼント・ベル、マーティ・ロス等がいました。 列に並んで待っている間に、もてぎなどで撮った写真を引っ張り出します。 さすがに、もてぎの写真を持っている人は周りにいません。 バディは写真をじっと見て、「Oh、ジャパン!!」と言いながらサイン。 バディの隣にチラッと写っていたダレンが隣に座っていたので、 「ダレンもここにいるじゃん」と話しかけ、 これだけでも盛り上がります。 ベルに関しては、ちょうど2年前にインフィニオンで撮った写真がありました。 2年前、ベルはシートを獲得していたわけではないのですが、 トマス・シェクターの代わりに土曜の夕方のセッションだけ走っていて、 パドックでスーツ姿のベルを見つけて撮っておいた写真。 「確か2年前にここで撮った写真です」と言うと、 少し考えてから「おー、そーだよ、そーだよ」と言いながら、隣のバディに説明してました。

次は、ペンスキーズがいる列に。 スコットの列より幾分和やかにサインをしている感じがあり、 お陰で列の進みはゆっくり。 ここのライツのドライバーの中に、 Jonny ReidとRichard Antinucciがいました。 二人とも以前日本のF3 で走っていました。 ご存知の方もいると思いますが、リチャードはエディ・チーバーの甥。 そしてジョニーはニュージーランド人です。 ライツには何気にニュージーランド人が多いんです。 多分、スコットのパパがマネージメントをしてるからだと思います。 ジョニーに「以前日本で走ってましたよね。」と言うと、 「そうそう。彼は少し日本語話せるよ。」とリチャードを指差しました。 ジョニーの英語は、間違いなくスコットより聞き取りやすかったです。 リチャードは、日本語で簡単な挨拶をしました。 「F3(エフ・サン)」と言っていました。



Firefighter Appreciation Day


消防士勤労感謝の日、とでも言いましょうか。 2008年6月以来、カリフォルニアで2000件を超える火災が発生し、 特に南カリフォルニアの森林火災で17000人以上の消防士が消火に当たりました。 これらに感謝し、決勝日のレース場入り口で先着10000人に、 ブルーのシリコンリストバンドを配っていました。 「INFINEON RACEWAY FIREFIGHTER APPRECIATION DAY 8.24.2008」 と刻まれています。

グランドスタンド裏には特別ブースがあり、 消防馬車などの展示もありました。 レースを見に行く上では、乾季で雨天の心配が無く楽ですが、 毎年カリフォルニアでは大規模な森林火災が発生して、日本でも報道されています。 勇気ある消防士達に感謝します。



こんな方々も見かけました


左から、Scott Pruett, Christian Fittipaldiの後姿, Cristiano da Matta, Stefan Johansson

今回はGraadAm併催。 GrandAmは、今回台数が少なかったのですが、 久々に会えたドライバーがいて、嬉しかったです。

まずは、お馴染みスコット・プルーエット。 私が2年前に来たときに、ここで優勝しています。 今も変わらず、Target01号車。 IRLもGrandAmも、Targetのピットは一番前だったので、 その辺りに出没。 IRLセッション中にも、見に来ていました。 いつも通りとてもフレンドリーで、 カメラを向けるとちゃんと答えてくれます。 ありがとね、スコット。

そして、スポット参戦のクリスチャン・フィッティパルディ。 チーバー・レーシングの16号車で出ると知って、 とても嬉しかったです。 木曜午後にパドックに行った時に見かけましたが、 立ち話中だったので素通り。 その後はなかなか見つけられず。 プラクティス中に私服でいたため、隠し撮り。 サイン会には、エディ・チーバー以外は出ていませんでした。 その後も、トランスポーター近くを度々うろつきましたが、 会うことができませんでした。 2年前も会うことができず、また今年も。とても残念でした。

そしてそして、クリスチアーノ・ダ・マッタ。 夏にGrandAmでテストをしていたので、 もしかして見に来たりして・・・と思って、 01年にバンクーバーで撮った横断幕の写真を持っていっていたものの、 本当に会えるとは思いませんでした。嬉しい〜!! サインをもらいながら「もう大丈夫?」と聞くと、 「今季はスポンサーの関係で乗れないけど、 来年はフル参戦できそうだよ。」との事。 来季、期待してます。

ステファン・ヨハンソン。 今年もいるかなぁと思い、去年撮った写真を持って行ってました。 ヨハンソン自身はレースがないけど、やはり今年もいました。 02年CARTモントリオールや05年IRLワトキンスグレン、07年デトロイト に引き続き、今年もスコットのピットにしょっちゅう来ていました。 去年、見ず知らずの私に「楽しんでる?」と言いながら、 ヨハンソンから手を差し出して握手を求めてきてくれました (詳しくは去年の観戦記を!)。 今年も、IRLセッション中の爆音の中で、目が合ったと思ったら 「How are you?」と話しかけてくださり(当然声は聞こえず読唇のみ)、 こちらも「Good」と答えましたが、声は届くはずもなく、あちらも読唇のみの挨拶。 その後、去年撮った写真にサインをもらいながら、 「去年、デトロイトでお会いしました。」と言うと、 「あぁ、覚えてるよ。」と答えてくださいました。 リップサービスかもしれませんが、でもそう言っていただいたのは嬉しかったです。



優勝争いは、まだまだ続く


合併後、初めての現地観戦でした。 近年、どんどん参加台数が減り続けていたところだったので、 合併により台数が増えて良かったと思います。 以前のCARTに比べると全然少ないのですが、 それでも、賑わいを少し取り戻したという感じがしました。

CART時代に走行を見ていたドライバーも久々に見かけたし、 その後、Champ Carに参戦してきた良いドライバーも沢山いて、 合併前とは、特にロードやストリートの勢力図が変わっていました。 来季はオーバルの雰囲気も変わってくるでしょう。 楽しみです。

スコットのタイヤ側面に、白線が描いてあるのに気づきました。 残り3戦となり、 計算上、優勝の可能性のある4人のドライバーのタイヤに、 白線を描いたとの事。 1日目の午前のセッション後に、 この4人が優勝カップを囲んで(左写真、上から、トニー、スコット、エリオ、ダン)、 白線付きタイヤとともに写真を撮っていました。

セッションは、トランスポーター火災という大変な逆境にも負けず、 チーム一丸となって戦っているペンスキーが、 常に一歩リードしている状態でした。 何しろ強い。

レースは、最初のイエローコーションでピットに入るか入らないかで、 その後の展開が変わった感じでした。 ここでエリオとスコットは両者ともピットに入るものの、 スコットには速さが全く無く、 この日、完全に「通せんぼドライバー」になってしまった ベルノルディにつかまって、パスできず。 今季最下位12位でのフィニッシュで、残念ながら良いところ全く無し。 一方、エリオはバンバン飛ばしまくり、 気づけば、エリオのPole to winでの今季初優勝に加え、 ブリスコーとのペンスキー1-2フィニッシュでした。 エリオは、金網がないインフィニオンで、ピット裏にあるグランドスタンドに よじ登って入り込み、ファンにもみくちゃにされていました。 優勝争いはまだまだ続くことになりました。

改装しても全然抜けないインフィニオンで、 結果的に、何人もドライバーを通せんぼしてしまったベルノルディ。 1周して帰ってくると、前とどんどん開いてしまっていて、 後ろの車は抜きたいのに抜けない状態で、渋滞ができてしまっていました。 そのベルノルディですが、次戦デトロイトでは、 初めのプラクティスから代わりにタグリアーニが走っていました。 当初は色々な噂がありましたが、 結局は、インフィニオンでベルノルディが左手を痛めて、走行を断念したとの事。 どうやらレース以前に痛めた様で、 たまたま、左手を冷やしている写真を撮っていました。 それで、レース中はますます遅くなっちゃったのかな。

2年前に行った時にも感じましたが、 インフィニオンは難しいコースです。 車の出来とドライバーの腕が、もろに見えます。 今季初めから、何とか頑張って走ってきたロスですが、 ここでは完全に「ごぼう抜かれショー」になってしまいました。 まぁ、仕方ないかな。。。

去年同様、優勝争いが最後まで続き、 お陰で、シーズン中はとても楽しかった〜。 スコットにとっては、2008年は特別な年でした。 シーズン前の結婚、念願のINDY500での勝利、 そして、シーズンタイトルの2度目の獲得。 2009年も楽しいシーズンになりますように。




最後に

2年前に行ったことのあるインフィニオン。 2年前は成田発の太平洋便が欠航になり成田に1泊、 1日遅れで何とか到着、2日目からやっと観戦できたという不運に見舞われました。 お陰で、全くやる気を失い、観戦記も書きませんでした。

今年は去年に引き続き、トラブルらしいトラブルもなく、天候にも恵まれ無事に観戦でき、 日本に戻ることができました。

現地でお会いした方々、留守中にもここに来ていただいた方々、 本当にありがとうございました。
観戦記公開が大変遅くなりましたが、 最後まで読んでいただいてありがとうございました。
今年も私が個人的に感じたことばかりを書いてみたのですが、
現地の様子がすこしでもわかっていただければ、 また、観戦を考えている方のお役に立てれば、幸いです。




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