I'm sorry. In Japanese only.


2010 IZOD Indycar Series Rd.11 Edmonton 観戦記 by Umi



カナダ エドモントン

Honda Indy Edmonton 公式サイト


カナダ、アルバータ州の州都、エドモントンダウンタウン近くの City Center Airport滑走路を使用する、 テンポラリーのコース。

成田からエアカナダを利用し、バンクーバー乗り換えでエドモントン国際空港へ。 国際空港からスカイシャトルでダウンタウンまで1時間弱。 ダウンタウンには普通にホテルがあるので、 早めに手配をすれば、充分確保できるでしょう。

私はHoliday Inn Express Edmonton Downtownに宿泊。 コースまでは、2ブロック先のバス停から路線バスに乗り、 ターミナルのバス停で1回乗り継いで、コースまで行けます。 連絡がよければ、バスに乗ってから20分で到着。 2010年7月現在、片道3.75カナダドル。 Edmonton Transit Systemでバスや地下鉄の乗り継ぎ検索ができます。 路線バスは沢山あって、どこに行くにもとても便利。 金、土、日とも、空港前の道路が広くて渋滞もそれほどありませんでした。 バスは、レース後はさすがに多少混み合いましたが、 金、土、日の朝は普通に座れる程度の乗客。 レース後も、日本のラッシュに比べれば、なんてことはない。 遅れることなく、普通に運行されていました。

Sutton Place Hotel Edmontonには、 Edmonton Indy公式ホテルと書いてありました。 ここに関係者が泊まっていたのかもしれません。 水曜夕方、空港からホテルまでのシャトルで通りかかったときには、 Greg Mooreのフォーサイスマシンが玄関に置いてありました。 木曜朝に行ったら、もうなくなっていました。 写真撮りたかった。残念。



ダウンタウンには、様々なレストランがあります。 レストランはネットで簡単に探せるし、食べ物にはあまり困らないです。 ちなみに、北米西部に沢山あるスタバと、カナダ東部に沢山あるSecond Cupが混在していました。 あと、Subwayは1ブロックに1店舗ある?と思うくらい、良く見かけました。 レースウィークエンド中は、街をあげて盛り上げている感じで、 ホテルや会社のガラスに、Indycarのペイントが描かれていました。 私が泊まったホテルのフロントでは、風船をもらいました。

木曜午前中、ダウンタウン中心部でかなり大規模なパレードをやっていました。 老若男女、特に沢山の子供達が、目抜き通り沿いに陣取り、 パレードに大歓声を上げていました。 学校のチアリーディング、エアカナダ等の企業、陸軍の戦車などなど。 インディカードライバーも、何人かがパレードに参加していたようです。 その目抜き通りの脇にあるプールの様な大きな噴水には、 子供達がジャバジャバ入って水遊びをしていました。

エドモントンといえば、West Edmonton Mallという巨大モールが有名らしいので、 木曜日に行ってみました。 路線バスのいろんな系統でダウンタウンから行けますが、30分強かかります。 特急っぽいバスだと、ガンガン飛ばして20分くらいで着きます。 地元の方も沢山買い物に来ていました。 洋服や雑貨の店がいっぱい、スーパーっぽいところもあり、 チャイナタウンのような一角もあり、 プールもあり、ちょっとしたアトラクションみたいのもあり、 アイススケート場もあり・・・いやぁ、何でもあります。 全部回りきれないくらい大きかったです。



いざ、レースへ

カナダは涼しいです。真昼間は陽がジリジリ照りつける感じで30℃近くまで上がりますが、 日本よりは乾燥しているので、あまり暑くは感じません。 朝晩は13℃とかになるので、 朝、出かける時間帯は、現地の方も長袖を羽織っている方が多いです。

木曜日に、下見を兼ねてコースに行ってみましたが、 ゲートがどこだか分からず。 近くのホテルの従業員に聞いてみましたが、 明日になればわかるよ、と言うお答え。うーん。そっかぁ。 それでも、トランスポーターが入る入口を見つけて行ってみると、 木曜は、残念ながらクレデンシャルを持っている人でないと 入れないとのことでした。 この日、7月22日は、たまたまスコットの30歳の誕生日。 こういうことは滅多にないので、入れて、運よく会うことが出来れば、 プレゼントをあげようと思っていたんですけどね。残念。

コースに隣接してRamada Innがあり、 ここにクレデンシャルオフィスや、レースのボランティア事務所がありました。 木曜日の午後、Ramadaから300m位ダウンタウン寄りにある 大きなスーパーマーケットに行ったら、 ビットール・メイラが一人で買い物に来ていました。 「ハイ、ビットール。明日から頑張ってね。見に行くからね。」と言うと、 「ありがとう」と言ってくれました。

イベント初日の金曜日。 バス停を適当に降りて、レースに行きそうな人達が行く方へ歩き始めました。 途中で、御揃いのTシャツを着たボランティアのおばさんにゲートがどこか聞くと、 こっちよ、と教えられ、行ってみたらただの駐車場。完全に遠回り。 公式サイトの地図もかなりアバウトだし、 誘導看板とかも出ていなくて、 ゲートAに辿り着くまで、かなり時間がかかりました。

今年もチケットは事前にTicket Masterで、3日間グランドスタンド (335カナダドル)&パドックパス(50カナダドル)を買って、 Will Call(現地引換)にしました。 公式サイト等にWill Callの案内がなかったものの、 当日行けばゲート近くにあるだろうとは思っていたので、行ってみました。 初日はドライバーズミーティングが終わる9時半くらいに着く様に行きました。 ゲートA脇にWill Callを見つけホッとしたのも束の間、まだ閉まってる。 10時から窓口を開ける、とのこと。日陰のベンチを見つけて、時間をつぶしました。 なんか、いまひとつな始まりでした・・・

毎年エドモントンに行っている、カルガリー在住の友人、Ronが、 去年よりスタンドが少なくなっている、 去年はターン1の先にもスタンドがあってそこで見た、と言っていました。 カナダのレースは盛り上がる、というイメージがあるんですが、観客は減ってるのかなぁ? 今回は、メインストレートにあるGold Stand。 自分の席に行ってみると、最終ターンからスタートフィニッシュラインの間の、 スタンド上段でした。 ピットの最後方部分(今回は、トレーシーのピット)が真下に見えます。

空港なので全体がフラットですから、ほぼ全体が見渡せます。 私の席からは、ターン10だけがアウト側に壁があって見えなかったくらい。 にしても、道幅が広い。特に最終ターン〜ターン1とターン10〜11はもろに滑走路なので、凄く広かったです。 レース期間中は全ての離発着をやめて貸切かと思いきや、 メインストレートから一番遠い滑走路では、 セッション中も小型機が普通に離発着していました。 レース直前に国歌に合わせて飛んできた軍用機4機も、 レース中に滑走路に順に着陸してきました。



場内の雰囲気




金曜から既にかなりの人出で、とても賑わっていました。 3日間通して、ほとんど人出は変わらない感じだったかな。 一般エリアには、食べ物、飲み物の出店、ピットストップチャレンジ(写真・上右)、 レースグッズ販売のテント、木曜の街中でのパレードに出ていた戦車なども展示されていました。 遠いからなのか、アンドレッティやターゲットなどの チームのグッズ販売トレーラーはありませんでした。 海外に行った時は、大体ターゲットチームグッズを色々と買って来るんですが、 今回は手に入らず。

ターン12〜ターン1のコースに沿って、外側に一般エリアがあるため、 端から端まで歩くと、まぁ長い長い。滑走路1本分ですからね。 初日にお昼を食べがてら、 端っこまでちょっと探検に行っただけで、かなり疲れちゃいました。

空港ですが、観客は空港施設は使えないので、トイレも男女兼用の仮設トイレのみ。 暑さから逃れる手立てもありません。 ちょっとした日陰を探して休んで、体力を温存していました。 レースのある日曜日は、朝のセッションからレースまで、 5時間近く時間があります。 居場所もないので、しばらくパドックをふらついた後に、 Ramada Innで、Ronとランチ。まったりしていました。

Indycarパドックには、各チームのトランスポーターが並んでとめてあり、 トランスポーターからテントを伸ばしてガレージを作り、その下で作業します。

今季途中から突然始まりだした、ロード(&市街地コース)と オーバルのコース別ポイント争い。 スコットは、この時点でオーバルのポイントリーダー。 ガレージ前とピットに、オーバルのポイント・リーダー黒旗が立っていました(写真・左)。

ロードコースと総合ポイントのリーダー、ウィル・パワーのガレージ前には、 ロード・ポイント・リーダー赤旗に、チャンピオンシップ・ポイント・リーダー白旗(写真・上真ん中)、 予選でポールを取ったので、土日にはさらにポール獲得旗も立って、混みあっていました(写真・上右)。 ピットは狭いので、さすがに置いてありませんでした。

併催のインディライツのパドックも、同じ敷地内にありました。 隣の敷地内に、併催のNASCAR Canadian Tire Seriesのパドックもありました。

NASCAR Canadian Tire Seriesの音は、かなり大きいですね。 土曜の朝、ホテルからバス停まで歩いていると、爆音が聞こえてきました。 始めは、ダウンタウンをバイクが何台かで走っているのか、と思ってましたが、 いつまでたっても、遠のいていく様子がない。 スケジュールを見たら、ちょうどCanadian Tire Seriesのプラクティス中でした。 ダウンタウンから空港まで5kmくらいはあるはずなのに、 すぐ近くで走っているような音でした。

インディカーのパドックでは、エタノールの匂い=お酒の甘い匂いをかなり感じます。 もてぎより海外の方が、よく匂いますね。 これは2006年Infineonに行った時から。 この年は、まだエタノール10%含有だけだったんですけどね。 エンジンを吹かしているとお酒の匂いが漂ってきたので、 どこか近くにお酒を売るブースがあるのかと、周りを見回したほどでした。 海外だと、日本より湿度が低いことが多いから、揮発しやすいんでしょうか? エタノールの匂いに慣れてしまうと、 他のカテゴリーのパドックでは、ガソリンの匂いを敏感に感じるようになりました。



サイン会

一般エリアの一角で、土曜日の予選前にサイン会がありました。 朝のプラクティス3と予選の間の時間で、 ドライバーは、なかなかハードなスケジュールですね。 真昼間なので、サイン会を待つ間、炎天下、列に並んでいるのも、 結構大変でした。

今回も、ドライバーが4グループに分けられており、 グループごとにファンが列を作って並び、 そのグループのドライバーのサインを次々にもらっていく、という方式。

今までのように、どこかの列が極端に長い、というわけではなく、 カナダ人で大人気のポール・トレーシーとアレックス・タグリアーニも別のグループに分けられて、 列の長さは、多少差があっても、4つとも大体同じくらい。 良くしゃべったり丁寧にゆっくりサインをするドライバーが沢山いる列は、 多少進みが遅いかなぁ、という感じでした。

まずはいつもどおり、スコットの列に。 サイン会開始の15分前位に最後尾に並びました。 スコットと同じグループに誰がいるのか、 遠目で見ながら、サインしてもらう写真をアルバムから引っ張り出し、順番に並べておきます。 スコットの次がタグリアーニでしたが、 開始時間になっても、地元だからか、遅れるとのアナウンス。 うーん、残念、と思っていたら、私の順番が回ってくる直前に、 タグが着席。鼻歌交じりでご機嫌でした。

一番初めにシモーナ・デ・シルベストロ。 写真でも見ていましたが、上腕が凄い太いです。 でないと、あの走りは出来ませんね。 「インディで一番速い女性ドライバーだと信じてるわ。」と言うと、 にこっとしながら「ありがとう」と言ってサインをくれました。

木曜日の午後にスーパーで会ったビットール。 「2日前にスーパーで会いました。」と言うと、 「あ、あ〜、思い出したよ。」と指を差して言っていました。 覚えててくれて良かった・・・

スコットには、いつもUS-RacingのPick the winnerでいただいている画像データを A4に焼いて持って行き、本人にフレームに入れてプレゼント&自分用にサインをもらってきます。 今回は、まだサインをもらっていないニュージーランド国旗も持参し、 サイン会で落ち着いてサインをもらおうと思っていたのですが、 土曜日に持っていくのを忘れてしまいました。。。 で、「今日、ニュージーランド国旗を持ってくるのを忘れちゃったから・・・」とスコットに 話したところで、じゃあ明日サインするよ、という様な感じだったのですが、 「明日持ってくるから、表彰台で貸すね。」と、 発破を掛けるべく、恩着せがましく言ったら、ははは、と笑っていました。 ちなみに、決勝日朝のウォームアップ直後に国旗にサインをもらうことができて、 「じゃあ、表彰台のところでね。」と言ったら、また笑っていました。

久々にダニカのサインをもらいました。 ダニカの列は、いつも長蛇の列で、並ぶことが出来ないくらいだったのですが、 今回はギリギリ最後に並べました。 以前より、にこやかになったような・・・(勝手な私の感想)。

ということで、いつもダニカと同じグループになっている アンドレッティ・オートスポートのドライバーにも、久々にサインをもらえました。 ライアン・ハンターレイは、いろんなところで撮った写真を持っていくと、 必ず「Were you there?」と聞かれます。 今回も、去年のロングビーチと一昨年のもてぎの写真を持っていったら、 やっぱり「Were you there?」。そうこうしているうちに、 サイン入りのカードをもらい忘れました。。。

トニー・カナーンも久しぶりにもらえました。 トニーは、2007年にFポン最終戦鈴鹿にスポット参戦しました。 レース直前の写真。 「鈴鹿のです」と言うと、隣のハンターレイに説明していました。 トニーは、サイン会だと写真をじっくり見てくれて、隣のドライバーによく話しますね。

いつも武藤選手もダニカグループだったため、今までは並べませんでしたが、 今回、初めてサイン会でサインをもらいました。 佐藤選手と同じグループでした。 日本人2人には、何か持っていこうと思って、 日本語でちょっとしたひとことが書いてある、「ひとこと扇子」を 持って行きました。 「ぐっじょぶ」と「俺たち、ポジティ部」。 どっちを誰に渡したのかは内緒です。



こんな方々を見かけました


左から、ジル・ド・フェラン、ブライアン・ハータ、ステファン・ウィルソン、 ジョージ・A・フランキッティ、ジャック・アルーテ

ジル・ド・フェラン。 今年は、ド・フェラン・ドラゴン レーシングを立ち上げ、 ラファエル・マトスが通年走っています。 去年、ロングビーチで見かけたときより、さらに大きくなったかな。

お久しぶり、ブライアン・ハータ。 ハータは、ブライアン・ハータ・オートスポートを立ち上げ、 インディライツに出ています。 ハータを撮ったつもりが、遠目で アメリカ国旗柄のバイクに乗ったダニカを撮ったような写真に。。。

そのハータのチームからインディライツに参戦している、 ステファン・ウィルソン。ジャスティンの弟さんです。 この写真だとわかりづらいですが、 ドライバーの中では1人だけ異常に背が高いので、目立ちすぎ。 分かりやすいです。

ダリオ・フランキッティのパパ、ジョージ。◎チームのポロシャツを着て、 パドックやピットに必ずいるけど、何をするでもなく、 ピットでは、いわゆるディレクター椅子のような椅子に座っていた男性。 誰だろう?と思って横顔を見ると、ダリオと全く同じ形のお鼻。 口元もそっくり。 聞いてみたら、やっぱりダリオのパパでした。

VERSUSのレポーター、ジャックさん。 パドックでカメラを構えたら、こっちを見てポーズをとってくれました。 逆光でゴメンネ。 「日本でも見てますよ!」と話したら「サンキュー。」って言ってくれました。

インディアナポリスから少し距離がある、カナダ・エドモントンでの開催ということだからか、 カナダ人ドライバー以外の周囲は、ゲストも少な目だった様子。 各チームのホスピタリティも、アンドレッティ以外は小さめで、 いつもお会いするヨハンソンやスコットのご両親、エマとポッピーちゃんも来ていませんでした。残念。 チップ・ガナッシも、インディアナポリスでNASCAR-CUPがあったので、そちらに行っていました。 北米レース専門チャンネルのSpeedTVの番組に映っていました。



その他もろもろ

トニー・カナーンのバイク(写真・左)。ヘルメットと同じデザインでした。 今のヘルメットは、デザインは同じだけど色違いだったと思います。 でも、目を引くバイクだったので、撮ってきました。

一番かっこよかったのは、トロントから新スポンサーをゲットした、 タグリアーニの、ゴールド&ブルーの車(写真・右)。 バイクも同じカラーリングにしてあって、かなり目立っています。

ミルカ・デュノ(写真・左)はガレージ前に結構出てくるので、すぐに話しかけられます。 初日にサインをもらったときに、「グッドラック」と言ったら、 凄い高くてかわいらしい声で「センキュッ♪」と言われて、ちょっとびっくりしました。 この写真は、決勝日のドライバーズミーティングに向かう姿。 かなり高いヒールのサンダルを履いてます。ドライバーには見えませんね。

スコットのクルーチーフのリッキー・デービス(写真・右)。 通常の、左側から給油するピットの場合は右フロントタイヤを担当。 スコットがピットに入って来る時の誘導の仕方が素敵で、個人的にツボです。 こっそり撮ってきました。

荒れた空港サーキット。 置かれていたフロントウィングを見たら、かなり傷がついていました。 写真だと、わかりにくいかな?

他のチームのフロントウィングも良く見ると、 羽の向き以外に、いろんなところの形が結構違うんですよ。 羽自体の形がまっすぐ平らだったり、カーブしていたり。 いろんなフロントウィングを見ながら歩いていたら、 それに気づいたアレックス・ロイドチームのクルーに声を掛けられ、 冗談で「そんなに見ちゃダメだよ。」と言われちゃいました。 その後も「他のチームのネジを少し回しておいてね。 あと、タイヤも少しだけ穴を開けておいてね。 ほんの少しだけだよ。」と言われました。もちろん冗談ですけどね。

最後にシモーナのヘルメット。 後ろの部分に、スイス国旗のクロスデザインが大小いっぱい。かわいいので撮ってきました。



大どんでん返し

全セッションで、ペンスキーの速さが印象に残っています。 中でもウィルは、去年も勝っているし、 今年もこれまで、特にロード&ストリートでぶっちぎりのポイントリーダー。 私が見ていてもわかるくらい、バンバン車が跳ねているのに、 それを見事にコントロールしていて、見ていて安心できる走り。 スコットも悪くはないんだけど、かなわないなぁという感じがしました。

予選Round1は、くじ引きのグループ分けが明暗を分けました。 ペンスキー3人にダリオも入ったグループ1は、ちょっと厳しかったかな。 スコットの入ったグループ2は、なんと、スイス人女性のシモーナがトップ通過。 観客もかなり沸いていました。 残念ながら、予選Round2でシモーナは7位となり、Round3に進めませんでしたが、 初めての空港でのあの走りは、本当に素晴しかったです。

Round2辺りから、ターン1の先に真っ黒な雲が現れ(左写真)、Round3には稲光と強風が。 あの雲の下は、間違いなくサンダーストームですね。 そのRound3を制したのは、やはりウィル。 ウィル、エリオ・カストロネベスに続き、スコットは3番グリッドでした。 強風で仮設フェンスが倒れる程でしたが、 真っ黒な雲は空港上空には来なくて、別方向に行き、一安心。

決勝日の朝のセッション。 セッション後は、レースまで5時間半。時間がたっぷりあることもあってか、 セッション直後に、ピットでダリオとスコットとエンジニアで、 かなり長く話していました。 お昼頃にドライバーズミーティングがありました。 GAORAで流れていた、バーンハートによるレースの細かいルール説明は この時のミーティングのものなんでしょうかね?

レース直前のプレ・レースイベント。 ドライバー達はトラックの荷台に乗ってコースを1周してきてから、 グランドスタンド前で、一人ずつ名前を呼ばれて紹介されました。 グリッド後方のドライバーから順に紹介され、 終わると、自分のグリッドに歩いていきます。

4番グリッドのダリオに続いて、スコットも紹介されたので、 ダリオが歩いてきた所にいたのに(左写真)、 スコットが来ない。

???と思っていたら、 向こうの方をバイクに乗って、なぜかパドック方面に去っていくスコット発見。 確かに、あそこに◎の広報の方がバイクにまたがって待ってたよ、さっき。 何でここでバイク?と思ったけど、スコット用だったのか。さすがだ。 相変わらずセッションのギリギリ直前まで何かをしていて、行動が読めないです。。。

その後、スタンド目指して歩いて移動していると、ブーンという音がしたので、 軍用機が上空に飛んできたかと思いきや、そうではなく、 スコットがバイクに乗ってグリッドにすごく急いでる途中。 ちょうどすれ違いました。声を掛ける間もなく、お互いに会釈して手を振っただけでした。

いよいよレースです。ターン1ではトラブルなく皆が通過。 周回遅れが出るまでは、トップ10台くらいは順位の変動無し。 均等に差が開いたかなぁというところで少し膠着状態でしたが、 周回遅れの処理で◎2台が順位を落としてしまいました。 これでペンスキー1-2-3、その後ろにスコット、ダリオ。

この辺りは、中盤争いが面白かったです。 6位以下は、あちこちで小競り合い。 飛び出たり、トラブルの出る車も出始めました。 ほぼ半分辺りで、初めてのイエローコーション。 リスタート後に接触があり、またイエローコーション。 その後、スコットがライアン・ブリスコーを抜いて3位。 そのまま残り10周になり、スタンドを降りて移動しました。

ファイアストンのピットのモニターには、 どの車が、何周から何周まで、プライマリまたはレッドのどちらのタイヤを使って、 ファステストタイムをどこで出したか、が分かるようになっています。 最後のピットでレッドタイヤを履いたエリオが、プライマリタイヤのウィルを抜いて、 トップに躍り出ました。 レッドタイヤのスコットも自身のファステストを出していて、ウィルの直後につき、 なかなか調子よくなってきたな、と思ったところで、 止まった車が出たのでイエローコーション。

この後のリスタートが、問題のリスタートでした。 リスタート直後、ターン1でエリオとウィルのイン側が開いたので、 つい「インを突け!!」と叫んでしまっていました。 そこでスコットがウィルの前に出て2番手。 よし、とりあえずポイントリーダーのウィルの前でチェッカーだ!!と思って、 戻ってきた9号車の所に行こうと歩いていると、 エリオが何やらわめきながら、ピットレーン上をズンズン歩いて戻ってきました。 どうも様子がおかしい。かなり怒っていました。 そして9号車の所に辿りつき、写真を撮ろうしたら、 周りにメディアが集まってきて、 紙ふぶきが吹き上げられ、スコットが車から出てきてインタビュー。 私は、現場でその状況を理解できていなくて、 「あれ?勝ったことになってる???」と混乱。 ターゲットのクルーに聞いて、 やっとエリオがブロックでペナルティを受けたことを知りました。 気持ちの整理ができないまま、 とりあえず、約束していたニュージーランド国旗を引っ張り出して、 インタビューの後にスコットに手渡しました。

表彰台がどこだかわからず、手間取りました。 大回りして何とか辿り着いたときには、 表彰式も進んでいて、 国旗を手にした写真が撮れなかったのが残念です。 表彰式も終わり、パドックに戻ろうと歩いていると、 誰かに「Umi、Umi」と呼ばれました。 周りを見ると、スコットがゴルフカートの後ろに乗ってブーンと移動中に、 国旗を振ってくれていました。 カートを運転していた方に声を掛けて停まってくれて、 「おめでと〜〜〜!!」と言ってハグ、国旗を受け取りました。 スーツは汗でびっしょりでした。

レース後、車検場でスコットの車を発見。 車検場にいたクルー達にも、おめでとうが言えました。 左上の写真で吹き上げられた紙ふぶきが、 走り終わったばかりで粘ついてるタイヤに、いっぱい張り付いています(左写真)。 紙ふぶきはぜーんぶ星型でした。


エリオはきっと、 ドライバーの本能で走った結果なのでかわいそうな気もしますが、 ルールはルールなので、仕方ないのかな。 最後まで何があるか分からないので、 どんなに速い車が前にいても、くさることなく、 今できるだけの事をして、前に詰めておくことが 大事だということもよく分かりました。

これで、2005年ワトキンスグレン、2009年もてぎ、 2010年エドモントンの3回、 スコットの優勝を目の前で見ることが出来ました。 年に2回だけレースを見に行くので、 応援してるドライバーが目の前で優勝というのは、 なかなかあることではありません。 本当にラッキーだし、何度あっても嬉しくて、夢のようです。 9月のもてぎも楽しみです。

最後に

今年も、天候にも恵まれ、2002年以来のカナダでの観戦も 最高の結果で終え、 無事、日本に戻ることができました。 成田までは、ジャーナリストの天野さんと武藤選手と同じ便だったお陰で、 最後までレース気分に浸れました。

現地でお会いした方々、留守中にもここに来ていただいた方々、 本当にありがとうございました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
今年も私が個人的に感じたことばかりを書いてみたのですが、
現地の様子がすこしでもわかっていただければ、 また、観戦を考えている方のお役に立てれば、幸いです。




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